原子力国民会議茨城支部の設立趣旨と記念講演会

 地球温暖化により地球上の各地で異常気象によると考えられる干ばつ、超大型台風、集中ゲリラ豪雨に見舞われています。つくば市竜巻(2012年5月)、関東・東北豪雨(2015年9月)、九州北部豪雨(2017年7月)、温暖化型豪雨といわれる西日本豪雨(2018年7月)など枚挙に暇がありません。これらが私たちの暮らしに与える影響は甚大かつ永続的であることに警戒すべきです。

 国際エネルギー機関(IEA)は、2019年に二酸化炭素排出量が過去最大(約331憶トン)に達したと発表しました。今世紀末には、茨城県の平均気温は、宮崎市や八丈島並みに上昇すると言われています。最近では、2019年5月26日、北海道佐呂間町で39.5度を観測しました。ニューデリーでは過去最高(2019年6月)の48度を観測。熱波による死者は100人を超えました。

 国は、原子力が基幹電源を担い、昼夜の需要差を自然エネルギーと化石燃料が担うという自然エネルギーと原子力のベストミックスを基本政策にしています。また、私たちがこれまで享受してきた原子力発電については、発電で発生した高レベル放射性廃棄物の最終処分場の目途が立たず、いずれの課題も対応策が順調に進んでいるとは言えません。

 私たちは、この現実を他人事にせずに向き合い、次世代に課題を先送りしないようにするために、原子力の発祥の地茨城から原子力の再興を目指し、原子力国民会議茨城支部を立ち上げる決意をしました。

 平成31年2月、田山東湖前茨城県議会議員が発起人代表に就任し会員の勧誘や支部規約の作成などの諸準備を進め、令和元年6月2日、「原子力国民会議茨城支部設立記念講演会」が開催されました。田山東湖支部代表の所信表明、宮健三代表理事の挨拶に続き、石川昭政経済産業大臣政務官及び川津隆茨城県議会議長の来賓挨拶を頂きました。最後に岡本孝司東京大学教授による『地球、日本、茨城のためのエネルギー戦略―未来のための原子力―』と題する基調講演が行われ、270名の参加を得て盛況でした。また、正会員に170名を越える方々に入会して頂きました。

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