地球温暖化の原因に関する科学的な見解はどうなっているか?

1.はじめに

つくば研究学園都市にある「気象研究所」を施設見学会のメンバー一員として6月の梅雨のなか訪問した。目的は、地球規模で進行していると言われている「地球温暖化」の科学的根拠に関する研究者との討議でした。

気象研究所の研究内容の概要説明、気象観測施設の見学ののち、気象予報研究部第二研究室主任研究官による観測データや予測シナリオに基づく講演と質疑応答が行われた。私たちの疑問に応える有意義な内容であり、講演の最後に下記の資料の紹介があった。

2.叢書「地球温暖化懐疑論批判」

本書は、東北大学、気象研究所、海洋研究開発機構、国立環境研究所、国立極地研究所、東京大学の研究者10名が文部科学省科学技術振興調整費「戦略的研究拠点育成」事業の一環として2009年5月にまとめた90頁を超える専門的な研究報告書です。

本事業のミッションとして冒頭に『人為起源の二酸化炭素排出を主な原因として 地球規模で気候が温暖化するという、いわゆる人為的地球温暖化説の信憑性や地球温暖化による被害を緩和するための対策の重要性に対し、懐疑的あるいは否定的な見解をとる議論が日本国内でも存在している。社会からの信頼にその活動基盤を置く科学者コミュニティは、こうした現状を座視すべきではないと考える。したがって、本稿ではこれらの議論から主な論点を拾い上げ、一方的な、あるいは間違った認識に基づくものに対して具体的な反論を行う。』と記述されています。

詳細(参考資料1)は  こちら をクリックしてご覧ください。

3.地球温暖化懐疑論への反証と科学的知見

 この研究報告書は膨大な内容のためAIを使って要点をまとめた。

 『提供された文書は、地球温暖化懐疑論に対する科学的な反論を体系的にまとめたものです。この文書は、産業革命以降の人為的な二酸化炭素排出が温暖化の主な原因であるという見解に懐疑的または否定的な意見に対し、最新の知見や観測データを用いて具体的に反論しています。特に、懐疑論者の主張の論理的矛盾や根拠の曖昧さを指摘し、温暖化問題の重要性について社会の認識を深めることを目的としています。気候モデルの妥当性や、海面上昇、海面水温の変化といった具体的なデータに基づく議論、さらには京都議定書を含む温暖化対策の優先順位に関する経済的・倫理的な側面についても言及しています。』

結論として、『地球温暖化に関する懐疑論が、科学的根拠の不足、データの誤解釈、論理的誤謬、または特定の利害関係者の意図によって形成されている可能性が高いことを示している。科学コミュニティは、地球温暖化が人為的要因によって引き起こされており、その対策が喫緊の課題であるという認識でほぼ一致している。不確実性は残るものの、現在の科学的知見に基づいた予防原則に基づく政策的判断とリスク管理が求められている。』と結んでいます。

詳細(参考資料2)は こちら をクリックしてご覧ください。

以上

2025年6月

投稿者 飯島一敬(原子力国民会議会員)